さてルンルンランランのハイテンションでスタートした羽黒山神社参拝と言う名の山登り
ハイキングクラブで知り合ったというリア充過ぎる両親と
周囲から体育の先生になるのでは?と勝手に思われていた剣道部➡陸上部➡バレー部な妹と
そして体力テストでは上体起こしと長座体前屈で必死に点数を稼いでいた私
この4人での登山ですからね
いや、人によっては羽黒山なんて登山のうちに入らないと仰るのでしょうが、
黙れ
ワシにとっちゃ立派な登山じゃ!!
しかしですね私もギリギリ崖っぷちではあるものの一応二十代
三代目夫妻もハイキングクラブ出身とは言えそれはもう昔の話…更に三代目に至っては還暦を迎えているのです
お父さんお母さんはゆっくり歩きなよ、とどや顔で振り返る長女
こんなやつがクラスにいたらまぁモテませんね
そして3分後
あっ…
更に5分後
うっ…
そして
誰も
いなくなった…
涙がこぼれないように取り敢えず空を仰ぎ深呼吸します
私、
どうやら置いてかれたみたいです
涙とか鼻水とか冷や汗とか脇汗とか脂汗とか、色んな汁を分泌しながら発狂したように走り出す長女
これが山姥のモデルかもしれません
そしてようやく小野崎観光本隊と合流
私にとっては感動の再会なのですが、本隊の3名からしたらやっと落ちこぼれが来たよこの足手まといと言った処だったのでしょう
あれです、サバイバルアクション系の洋画でいっちばん最初に画面からいなくなる明らかにお前サバイブ出来ないよなって感じの弱虫ガリ勉メガネ君みたいなもんです…ま、私ガリ勉でもないので更に救いがないんですが。
冷ややかな視線を浴びまた色んな汁を撒き散らしそうになった28歳です
ぬかるみ、雨に濡れた岩や落ち葉に足を取られながらやっと抜けた山道の後に
がーん
なにこの角度は…
因みに画面上部に見える白い光が坂の終わりです、ドラマチック過ぎるわ!!
それにしても三代目の余裕過ぎる作り笑いがムカつきますね
さりげなく尻を持ち上げながら何とか急勾配の坂を登りきった後に
なんというデジャヴ…!!!
戦意を喪失しかけていると
『えいっさー!』『ほいっさー!』
梵天を担いだお兄さん方が軽い足取りで真横を通りすぎます
あの、お金払うんでその梵天に乗せてください…!
なんて罰当たりなことぜーんぜん頭をよぎりませんでしたよ?ええ
ゴールはすぐそこなのです
最後の力を振り絞り雨ガッパを脱ぎ捨て尻を持ち上げ足を進める長女
…を次女が激写
次女からは『尻の穴を広げてる変態にしか見えない』と散々な言われようでしたが、この時姉は自分自身と闘っていたのです
見よこの妙に凛々しい怒り肩を…
結局家族4人で滑って転んで泥だらけになりながら羽黒山神社に到着です
丁度タイミング良く梵天の奉納にも立ち会え
がらまきにも参戦
がらまきではお菓子やお餅やこの地域の特産品である柚子をばらまいてくれるんですが
この時調子に乗って前方を陣取っていた長女
腕をブンブンブン回し『こっちこっち!』と投げ子に猛アピールしたところ
体育会系の少年が思いっきり投げてくれた柚子が私の顔面に直撃しました
薄れゆく意識の中で顔面にめり込んだ柚子を…視界の中に黄色く色づいた柚子を収めつつ、脳内では
小学生の頃…体育のバスケか何か球技の授業で『○○君!パス!パス!』と運動神経抜群の男子にぴょんぴょん飛びはねながらアピールし
その子も目で頷き
直後に力一杯私めがけて送り出してくれた渾身の一球が見事に私の顔面に直撃して試合が一時ストップしたのを思い出してました
身の程知らずとは正にこの事…
顔面にめり込み地面に落ちた柚子を拾い上げながら、○○君にも柚子を投げてくれた少年にも申し訳ない気持ちでいっぱいになりまた涙腺が…
ダメダメ、下を向いたら涙がこぼれちゃう…と上を向くと
今度は固い餅がまたしても狙ったように顔面めがけて飛んで来ました
思い出に浸っている場合じゃない、
ここは戦場だ…!!!
キャ○ツ太郎という名の流れ弾を受けながら何とか小野崎観光本隊と再び合流
すると三代目女将が大活躍してました
結婚前はくるみにこんな一面があったなんて知らなかったけど大人しそうに見えてこういうのいちばん燃えちゃうタイプなんだよな~
いや~結婚するまでホント知らなかった~
とノロケ全開で嫁の功績を称える三代目
こいつらどこまでリア充やねん…!
そしてノロケてるけどお父さんはどうなのよと聞くと、ヘラヘラしながらポッケから大量に餅やらお菓子やら柚子やら…
何だかんだで三代目が可愛いパートナーも含めていちばんゲッツしてました、ってオイ!
結局三代目には敵いません
顔は似てるんだけどな…
そんな今年の梵天祭でした。
会場でお声かけ下さった皆様ありがとうございます、変質者集団でごめんなさい…
↧
小野崎観光@梵天祭(後編)
↧